スポーツサイクルを買った時、ショップから口すっぱく言われるのが『タイヤの空気圧管理』
なぜタイヤの空気圧管理についてこれほど言われるのか、それは『誰もが最も手軽に出来て確実なトラブル防止策』だからです。
やるとやらないとでは大違い、スポーツサイクルを末永く気持ちよく楽しむ上でとても重要です。
今回は空気圧管理の重要性についてご説明していきたいと思います。
空気圧は入れすぎ厳禁!
まず最初に注意しておきたいのが『タイヤに空気をパンパンに入れておけばいいんだろ!』という事ではありません。
定期的に入れる手間を減らしたいからといって適正空気圧以上で乗っているとタイヤのバーストリスクを高め、場合によってはホイールを破損する事態に陥ります。
何より過剰な空気圧はスポーツサイクルの走りに悪影響を与え、路面からの振動が強くなったり、タイヤがグリップしにくくなりスリップする危険性が高くなってしまいますよ。
快適性と操作性が著しく損なわれるので、絶対に入れすぎないようにしましょう。
空気圧は低すぎてもダメ!
定期的な空気圧管理をしないとタイヤの空気は抜けていき、気が付いたらタイヤがフニャフニャとした状態になります。
この状態でもある程度乗る事は出来ますが、実はパンクリスクがとても高い危険な状態です。
空気圧が足りない状態で段差や落下物を踏んだ際、タイヤが衝撃で潰れきってしまいホイールとの間にチューブを挟み込んでパンクが発生します。
幸いパンクすること無く運良く空気圧が足りない状態で走り続けられた場合、タイヤの中ではチューブが強く擦れ続けて全周に渡って表面が上記の写真のようにボロボロと剥げるように傷がつき、タイヤの中はゴムのかすだらけに。
即座に大きなパンクはしないものの、空気圧を入れ直してもゆっくりと抜けてしまうスローパンクが発生したり、やがて致命的なパンクへと発展してしまいます。
タイヤの側面に表示されている空気圧を参考にして、範囲内で体重や乗り方に応じた空気圧にセッティングをしましょう。
表記については最低から最大までの空気圧を表記したものもあれば、最大空気圧のみの場合もありますよ。
スポーツサイクルの空気の入れ方
自転車のバルブは『仏式』『米式』『英式』の3種類がありますが、スポーツサイクルで主に使われているのは『仏式』です。
今回は仏式バルブの空気の入れ方について簡単にご説明していきます。
仏式バルブにポンプヘッドをセットする前に、まず先にバルブ側の準備が必要です。
まずは空気の流出を防ぐ『弁』の開放をしましょう。
図のように小さな頭部分を左方向にまわして緩め、緩みきったら一度押し込んで『プシュ』と音がすれば準備完了です。
ポンプヘッドをバルブに固定したらあとはひたすらポンピング!
でもひたすら入れ続ければ良いという訳ではない事はここまでにご説明の通り、スポーツサイクル用のフロアポンプには空気圧を測る『圧力計』がついていますので、そこを見ながら適正の空気圧になるまで入れてください。
また空気を入れる際、前輪よりも後輪にライダーの体重が多く掛かる為、後ろ側のタイヤは少しだけ空気圧を高めに入れるのがオススメです。
空気圧管理は1週間に1回が理想
スポーツサイクルの空気圧管理は毎日乗る方なら1週間に1回は行って頂くのが理想です。
週末メインで楽しんでいる方は乗車する前に必ず空気圧の管理を徹底するようにしましょう。
パンクトラブルを防ぐだけでなく、気持ち良くスポーツサイクリングを楽しむ上で重要ですからね。
タイヤを綺麗に拭くのもトラブル防止
最後に空気圧管理と一緒に定期的に行いたいのがタイヤの清掃です。
アスファルトには細かい砂や金属などの異物が落ちており、タイヤにくっついたり刺さっている事があります。
その時はパンクにならなくても、そのまま走っていると徐々にめり込んでいきパンクを引き起こす原因になる事も。
異物を除去する事でトラブルを未然に防ぎ、傷や状態、摩耗具合をチェックする事にも繋がりますよ。
濡らした雑巾で拭くだけで大丈夫なので、ぜひやってみてください。
空気圧管理は誰でもできる簡単なセルフメンテナンスですが、確実に効果がありますよ。
パンクトラブルを起こさない為に週に1度の空気入れを習慣付けしましょう。