気付きにくい自転車の摩耗の話
当ブログをお読みの皆様こんにちは!
新宿クロスバイク館の藤平です
「自転車は全てが消耗品」というのは私が良く言う言葉の1つ
タイヤやブレーキなど減れば見た目や触り心地などで分かりやすい物もあれば、使っていて消耗に気付きにくいパーツも有ります
今回は替え時の分かりにくいスプロケット(歯車)のお話。
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スプロケットが減るとどうなる?
外装変速システムを採用している場合が多いスポーツバイクにおいて、スプロケットは「駆動力の伝達」と「変速動作の補助」という2つの役割を担っています
スプロケットが摩耗しチェーンとの吻合力が低下すると、大きな力を掛けた際に滑ってしまいます
走行中にペダルから力が逃げるとバランスを崩し転倒に繋がる場合もあるのでとても危険ですし、歯滑りが原因でチェーンが外れるとスプロケットとフレームの間にチェーンが挟まりダメージを与えてしまう事も・・・
私の知人にもチェーン外れが原因で高価なカーボン製フレームを廃車にした方が居ます・・・
また、スプロケットの設計として変速時チェーンを持ち上げる為の加工がされている箇所があるのですが、その部分が削れると変速動作のもたつきや不良が発生します。
歯車が削れる原因は?
動作していれば減る物ではありますが、削れやすくなってしまう要素というのはいくつかあります。(※上記の画像は全く同じ部品の新品と滑るほど摩耗したもの。歯先の幅が全く違います)
大きなものとしては錆と汚れ、オイル切れ
チェーンに錆が発生すると金属の表面に凸凹が出来てしまい、それがヤスリのように歯車を攻撃してしまうので摩耗が著しく早くなります
汚れに関しても同じくで、チェーンに異物が付着したまま動作を続けると歯車を削ってしまうんですね
オイルが切れた状態では潤滑が不足する為摩耗の原因になります。
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もう一つの要因としては変速操作の不備
強いトルクを掛けたまま変速する、前後の組み合わせがたすき掛けになる(チェーンラインが悪い)ような状態で使用を続けるなどの要因でもスプロケットにダメージを与える可能性があります
変速の調整がズレている状態での走行もダメージの原因になりますね。
また、変速を使わないという事も削れの原因になります
本来複数の歯車に分散する負荷が一段だけに集中してしまう為寿命が短くなってしまうんですね。
ちなみにですが、実は地味に減りが早い歯車として変速機のプーリーという物があります
樹脂製ですし駆動時常に回転する場所なので金属の歯に比べて減りやすいんですよね(上記画像左が新品、右が減ったもの)
意外と変速不良や駆動音の原因となっていたりします
ココも定期的に交換すると調子が良いですね
対処方法はある?
削れを低減するには上記した事を避けるだけです
定期的に注油する、汚れはちゃんと綺麗にする、変速は丁寧に行いちゃんと使う。
本来であればとても当たり前の事なのですが、いざ実践しようとすると難しかったりするんですよねぇ・・・
当然正しく使っていても消耗はするので、定期的な交換がオススメです
スプロケット交換時はチェーンも同時に交換すると噛み合わせなどの問題が発生しないのでオススメですよ!