ブレーキシューの交換時期の目安ってご自分の中で明確なものってありますか?
大前提の目安として
×:効きが悪くなったら交換する
○:目で見て効きが悪くなる前に交換する
ブレーキは進む自転車を止める唯一のものです
効きが悪い状態での走行は大変危険ですので効きが悪くなる前に交換しましょう
さて、"効きが悪くなる前に交換"ということですが
どこまでいけば効きが悪くなるのか...
どこまでだとおもいますか?
少しだけ古いブレーキシューの表面を落として内部を露出させてみました
ブレーキを効かせたときに振動して効きが弱ってしまうのを防ぐ目的で剛性向上のための金属製のインサートを埋め込んであります
そして削ってあるシューの横に引いてあるラインをご覧いただけますでしょうか?
ちょうどインサートの少し上くらいに引かれています
つまり...
そのラインを割り込まないところまでは使っても大丈夫
ということなのです
ならブレーキの効きが悪くなることはないのでは?
その通りです
ただし、"正しい方法で取り扱った場合"に限ります
正しくない状態とはどのような状態かというと...
このような状態です
表面に金属の破片や粉末が付着、もしくは嵌まり込んでいます
定期的に取り除いてあげたり、ならしておけばここまではなりません
路面から拾い上げたものも多少あるかもしれませんがほとんどの出どころはホイールです
通常、自転車のホイールのリムは金属製です
ブレーキを掛けるときにブレーキシューをリムに押し当てて自転車を止めるので繰り返すうちにリム表面が弱ってしまい次第にはく離して剥がれ落ちた金属片がブレーキシューに刺さって...と堆積していき
[caption id="attachment_5579" align="aligncenter" width="600"] 取り除いた破片[/caption]
そしていつしかそれは大きな塊となって写真のように大きくなり金属の塊でホイールを止めることになりリムの極端な摩耗を加速させます
そのうえ偏ったシューの減り方になるので制動力も落ちます
金属片の堆積した上の写真のブレーキシューはもはや末期状態でブレーキを掛けるたびに街中で度々聞くことのある『シャー!!!ガリガリガリ!!!』という音を奏でるのです
一度破片が刺さった個所は取り除いてもまたその穴に集まっていくのでキリがありません
ですのでこうなってしまった場合は穴がなくなるまでキレイにならすか、ブレーキシューの交換をしましょう
[caption id="attachment_5576" align="alignleft" width="250"] 金属片の埋まったブレーキシュー[/caption] [caption id="attachment_5577" align="alignright" width="250"] 新品のブレーキシュー[/caption]
[caption id="attachment_5578" align="alignright" width="250"] 新品のブレーキシュー[/caption] [caption id="attachment_5575" align="alignleft" width="250"] すり減ったブレーキシュー(まだ使えるが...)[/caption]